公開:2026年2月17日

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お客様事例:ピクシブ

生産性のオーバーヘッドを極小化する開発支援ツール戦略を加速する事例をご紹介。

ピクシブについて

ピクシブ株式会社は、「創作活動を、もっと楽しくする。」というミッションを掲げる企業です。2007年にリリースされたイラスト、マンガ、小説作品の投稿プラットフォーム「pixiv」を中核に、創作ドメインに特化した事業を多角的に展開。登録ユーザー数は1億を超え、海外ユーザー比率も高いグローバルなプラットフォームへと成長しました。

ピクシブの挑戦

創業以来、内製による開発を継続する同社に数年前、開発サイクルにおける手戻りや待ち時間などのオーバーヘッドを可視化する機会が訪れました。社内で2番目に大きなプロジェクトのバリューストリームを分析したところ、開発時間全体の約19%がオーバーヘッドに占められていることが判明したのです。

GitLabの活用方法

ソリューション:GitLab Ultimate、GitLab Duo Enterprise

面白いのは、この数字を単なる損失やネガティブな問題とは捉えず、「改善すれば成果が約束されている」、「19%の伸びしろがある」とポジティブに解釈したこと。オーバーヘッドを抑制しながら、組織規模の拡大に伴う開発効率の鈍化や、高まるセキュリティ脅威、ナレッジの散逸といった課題に対し、「デリバリー能力そのものの向上」を目指す取り組みが始まりました。ソースコード管理だけでなく、設計情報やセキュリティ機能も一元化できる「GitLab Ultimate」を核とした、シフトレフトへの移行です。

開発ライフサイクル全体の基盤整備に向け、「3本の柱」が掲げられました。まずは、「健康診断のお医者さん」になること。チームの健康状態=バリューストリームを定期的に診断し、改善への処方箋を出す役割です。次に、「ガードレール整備の職人」であること。セキュリティスキャンやインスペクション設定を最適化し、安全な開発環境を整える役割を担います。最後に、「コンテキストを集める推進リーダー」の務めを果たすこと。最新の支援ツールが正しく機能するよう、情報を整備します。 導入戦略では「点・線・面」のアプローチを採用しました。まずは特定のプロジェクト=点で成功事例を作り、それを複数の事例=線へと展開し、最終的に全社的な標準=面とする段階的な展開です。

これまでの大きな成果のひとつは、「部分最適の罠」を理解できたことです。検証の過程で、「特定工程の速度を2倍にしても、次の工程の負荷が倍増してボトルネックが発生し、全体のスループットは上がらない」という事実が浮き彫りになりました。これにより、単なるツールの導入ではなく、バリューストリーム全体を俯瞰した最適化が不可欠であるという認識が広がりました。

開発支援機能を最適に使用するための基盤作りも進んでいます。従来、社内のWikiツールでやり取りしていた情報を、GitLab上のイシューやプロジェクト管理に集約。開発の背景やコンテキストを含めて一元的に把握できるようにすることで、支援ツールによる補助の精度や信頼性が向上しました。

今後は、現在「線」になりつつある取り組みを、具体的なカバレッジ目標を持った「面」へと展開します。19%というオーバーヘッドをわずかでも削減することが狙いです。中でも、支援ツール活用のための環境整備に注力します。今後の開発に高度な自動化支援は不可欠で、「渋滞を起こさないようなバリューストリーム」の構築を実現したい考えです。

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